全英オープンゴルフ優勝する選手と苦戦する選手の特徴

マッチプレー トーナメント
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全英オープンゴルフは、4大メジャー大会の中で、
唯一イギリスで開催されるトーナメントです。

イギリスには、リンクスと呼ばれる、
コースが、海岸沿いに点在しています。


全英オープンは、
このリンクスコースで行われます。
(全英女子オープンは、リンクスコースで行われないことがあります)

リンクスとは、人の手があまり加えられていない、
木があまり生えていないコースです。

海と耕作地(農業や放牧を目的とした土地)をつなぐ
(リンクする)ことからリンクスといわれているようです。

木がほとんど生えていないので、
海から吹く風が直接吹き付けます。

なので、風の影響が非常に大きいコースといえます。

日本人選手の中では過去に、
青木功選手が3回7位に入ったり、
中島常幸選手が最終日、最終組で回り
8位になったことで知られています。

他にも、倉本昌弘選手、羽川豊選手が4位に、
丸山茂樹選手、谷原英人選手、
久保谷健一選手は5位に入っています。

昔は、日本人がメジャー制覇するなら全英オープンだといわれていましたが、
最近では松山秀樹選手が2013年に6位に入ったくらいで、
日本人の目立った成績はないようです。

実際、日本人選手の優勝は難しいのでしょうか?

この記事では、全英オープンゴルフの難しさや、
優勝する選手の特徴についてまとめてみました。

出場人数が多い

全英オープンゴルフは4大メジャー大会の中で、
出場資格が最も緩い大会といえます。

日本の場合だと、世界ランキングや賞金ランキング上位の選手以外にも、
ミズノオープンの上位5名にも、
出場資格が与えられるようです。

なので、日本からもたくさんの選手が出場します。

10人近くは出場するはずです。

全英オープンの出場者は全部で150人以上、
マスターズの2倍以上です。

なので、必然的に競技時間が長くなります。

予選ラウンドは、第1組のスタートが日本時間の18時頃。

最終組がホールアウトが明け方の4時以降になります。

そのため、午前と午後で風の強さが変わったり、
天候も変わりやすいため、
スタート時間によってもスコアに影響します。

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気候変化が激しく不公平が大きい

全英オープンゴルフが行われるリンクスコースは、
1日の中に四季があるといわれるほど、
気候の変動が激しいです。

さっきまで晴れていたと思ったら、
急に雲が出てきて雨が振り出したり、
風が強く吹き荒れて難しくなったりします。

そのため、風が強い時間にラウンドした選手と、
弱い時間にラウンドした選手で、
かなり不公平が生じます。

また、海沿いのコースなので、
気温によって風向きが変わります。

風は冷たい方から暖かい方に向かって吹きます。

気温が高いと、海の方が冷たくなるので、
陸から海に向かって風が吹きます。

反対に、気温が低くなると、海の方が暖かくなるため、
海から陸に風吹が吹きます。

気温の変化によって、風向きが180°変わるのです。

風が弱い時間帯にプレーした選手はスコアが良く、
風が強い時間帯にプレーした選手はスコアが悪くなります。

全英オープンが不公平、
ということがわかるエピソードがあります。

2003年、全英オープン初出場のベン・カーティス選手は、
最終日、天候のよかった午前中のスタートで
69で回り通算-1でホールアウト。

その時は、まさか優勝するとは誰も思っていませんでした。

しかし、午後になってどんどん天候が崩れ、
上位の選手たちが次々とスコアを崩していきます。

そして、トップに立っていたトーマス・ビヨン選手が、
残り3ホールで3つスコアを落としてイーブンパーで終了。

ベン・カーティス選手の初出場、初優勝が決まりました。

上位にいた選手からしたら
何とも納得のいかない結果ですよね。

でも、全米オープンゴルフのスコアは天候次第、
ということがよくわかると思います。

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ポットバンカー入ると確実にスコアを崩す

全英オープンの難しいのは、
ポットバンカーが至る所にあることです。

ポットバンカーとは、
小さくて深いバンカーのことです。

昔、羊が風よけに使ったといわれています。

なので、深さは1mくらいあります。

このようなポットバンカーが、
フェアウェイにも無数に点在しています。

この、ポットバンカーに入ると、
確実にウェッジで出さなければならず、
飛距離を稼ぐことができません。

なので、このポットバンカーを避けた戦略をしなければいけません。

しかし、リンクスコースのフェアウェイは、
硬くてよく転がるため、ポットバンカーに入らないと思って打っても、
入ってしまうこともあります。

バンカーまで届かないクラブで打っても、
フォローの風に乗って届いてしまうことがあるのです。

また、フェアウェイの起伏があるため、
バンカーとは違う方向に飛んでも、
バンカーの方に持っていかれることもあります。

ポットバンカーにいかに入れないようにプレーできるかが、
スコアを伸ばしていくポイントになります。

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ラフは伸ばし放題

全英オープン

全英オープンが開催されるリンクスコースは、
人の手が加えられていないコースです。

なので、基本的にラフは伸ばし放題になっています。

ひどいところは、
ひざまで伸びたラフもあります。

なので、ラフに入れると大トラブルになることも少なくありません。

そばで見ている人がいるのに、
ロストボールになることもあります。

運よくボールが見つかっても、
出すことすら難しい状況になります。

1回でフェアウェイに出せないこともあります。

また、ブッシュと呼ばれる低木の中に打ち込むと、
クラブすらまともに振れない状況になります。

ブッシュとは、
日本でいうツツジのように低く密集した木のことです。

そんな中に入ったら、普通打てないですよね。

リンクスコースでは、ゴース、ハリエニシダ、
ヒースといった低木がところどころに生えています。

これらの、ブッシュの中に打ち込むと、
アンプレアブルにするか、
もし打てても出すだけのショットになってしまいます。

全英オープンゴルフを見ていると、
ところどころでこんなトラブルショットを目にすることでしょう。

ラフやブッシュに入れないように打つことはできないのか、
というとなかなか難しいようです。

例えば、フェアウェイの起伏が強いホールでは、
フェアウェイ真ん中に落ちてもラフの方に転がって行くこともあります。

また、強風に押し流されて入ってしまうこともあるでしょう。

トラブルになってしまったら、
受け入れるしかないのです。

トラブルでスコアを崩したとき、
いかに切り替えてスコアを伸ばしていけるかが、
上位に入るポイントです。

ヨーロッパの選手が強い

全英オープンの優勝者を見てみると、
ヨーロッパツアーの選手が多いように思います。

世界ランキング上位の選手はアメリカの選手が多いですが、
全英オープンになると優勝できていないようです。

ここ10年で、アメリカツアーの選手が優勝したのは、
ローリーマキロイを入れて4人です。

他のメジャーに比べると、
アメリカツアーの選手はかなり苦戦しているといえます。

この理由として考えられるのは、
ヨーロッパツアーの選手はリンクスコースに慣れている、
ということが挙げられると思います。

リンクスコースでは、
時に台風並みの風が吹くこともあります。

普段、200ヤード飛ぶクラブでも、
150ヤードしか飛ばないこともあります。

あるいは、フォローの場合は、
200ヤード打ったつもりが、
250ヤード以上飛んでしまうこともあるでしょう。

アゲインストのときは低くボールを抑えて距離を稼ぎ、
フォローのときは風に乗せて距離を稼ぐ。

飛び過ぎてはいけない場合は、
距離を抑える。

トラブルになっても、
慌てずに対応できる。

ヨーロッパツアーの選手は、
子供のころからそんなゴルフをしてきたので、
自然と身についたのでしょう。

もちろん、世界のトップ選手もボールを操る能力はもっているはずです。

しかし、ヨーロッパツアーの選手のゴルフの方が、
リンクスコースにマッチしているため、
全英オープンでは活躍する選手が多いのでしょう。

最近の日本人選手が苦戦しているのも、
そんな理由があるからかもしれません。

最近は特に、飛距離を重視したパワーゴルフが主流です。

高い球でとにかく飛ばすことに重点をおいています。

ボールを飛ばして短いクラブでグリーンを狙えば
バーディーが取りやすい、
そんなゴルフが中心になっているような気がします。

しかし、リンクスコースでは、
短いクラブで打ったら球が高くなって
逆に難しくなります。

高い球は風の影響を受けやすくなって、
上手くいかないのです。

そんなゴルフが染みついているので、
最近の日本人選手は
リンクスコースに来ると苦戦するのだと思います。

日本人で上位に入った選手は、
ボールを操る能力に優れた選手です。

低く打って風の下を通したり、
ボールを曲げて風にぶつけたりすることができる選手が活躍していると思います。

まとめ

全英オープンは、
イギリスのリンクスと呼ばれるコースで
開催されるメジャートーナメントです。

リンクスコースは、風を遮るものが少ないため、
時として激しい風の中でのプレーを強いられます。

このリンクスコースは天候が変わりやすく、
スタート時間によるスコアの影響が非常に大きいコースです。

比較的やさしい時間帯にスタートした選手はスコアを伸ばしやすいし
難しい時間帯にスタートした選手は我慢のゴルフを強いられます。

なので、風の強い中でスコアを崩さず我慢して、
やさしいコンディションでスコアを伸ばした選手が
上位になりやすいです。

この全英オープンでは、世界ランキング上位の多い
アメリカの選手は苦戦しているようです。

逆に、リンクスコースに慣れているのか、
ヨーロッパツアーの選手の方が活躍する傾向にあるようです。

特に、スコットランド、アイルランド、イングランド、ウェールズといった
イギリスの選手は地元だけあって優勝回数も多いようです。

やはり、全英オープンでは、
風の中でのプレーが染みついている選手が強い傾向にあるようです。

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