アイアンの飛距離が出ない。
7番アイアンより上の番手の飛距離が変わらない。
そんな悩みを、
解決するために設計されたのが、
飛び系アイアンです。
飛び系アイアンは名前の通り、
飛ばしに特化したアイアンです。
通常のアイアンよりも
1~2番手飛距離が出ます。
例えば、
通常のアイアンで7番で打つ場面を、
8番や9番で打てたどうでしょう?
ゴルフが楽になりますね。
夢のようなクラブに見える
飛び系アイアンですが、
デメリットもあります。
飛び系アイアンのメリット、
デメリットを理解していないと、
購入したけど思ったように飛ばない。
ということになるかもしれません。
この記事では、
飛び系アイアンのメリット、
デメリットについてまとめてみました。
飛び系アイアンとは

飛び系アイアンとは、
比較的簡単に飛距離を出せるアイアンです。
通常の番手より
ロフト角が小さくなっていますが、
重心を低く設計してあるため、
ロフトが立っていても、
高い弾道を打つことができます。
例えば、7番アイアンの場合、
通常はロフト角34°前後です。
しかし、飛び系アイアンになると、
30°以下になり、
25°のモデルも販売されています。
25°というと、
5番アイアンのロフトです。
7番アイアンでも、
5番アイアン並みの飛距離を
出すことができるということです。
さらに、ソールが厚くなっているため、
球が上がりやすく、
スイートスポットも広くなっています。
そのため、
ミスヒットしても飛距離があまり落ちず、
楽に飛ばすことができます。
飛び系アイアンのメリット

飛び系アイアンは、
- 通常より1~2番手上の飛距離が出る
- スイートスポットが広い
- ダウンブローに打たなくていい
というメリットがあります。
通常アイアンより1~2番手上の飛距離が出る
飛び系アイアンは、
通常と比べて、1~2番手上の
クラブの飛距離が出ます。
例えば、9番アイアンで
8番アイアンの飛距離が出たり、
それ以上飛ぶクラブもあります。
そのため、9番アイアンの難易度で、
8番アイアンより飛距離を
出すことができます。
9番と8番では、
それほど変わらないかもしれません。
しかし、7番の難易度で、
6番や5番の飛距離が出せるのは、
大きなメリットになります。
通常のアイアンでは、
5番アイアンじゃないと届かない場面でも、
7番の飛び系を使うことで、
方向性も良くなる。
通常の5番アイアンでは、
スライスしやすいところが、
飛び系の7番アイアンを使うことで、
スライスが出なくなる、
ということもあります。
つまり、飛び系アイアンを使うことで、
今まで乗せるのが難しかった距離でも、
グリーンオンできるようになることが
メリットになります。
通常7番で打つ飛距離を8番、
8番で打つ飛距離を9番で打てると、
やはりゴルフが楽になります。
スイートスポットが広い
飛び系アイアンは、ソールが厚く、
低重心に設計されているため、
スイートスポットが広くなっています。
重心がヘッドの後方になるため、
構造がユーティリティーに
近くなるためです。
そのため、芯を外しても、
飛距離はあまり落ちません。
例えば、5番アイアンを使うと、
少しダフると大きくショートしていた場合。
飛び系の5番を使うと、
多少ダフッてもソールが広いので
うまく滑って距離が出てくれます。
芯を少し外しても、
飛距離が大きく落ちません。
多少のミスはクラブが助けてくれます。
飛び系アイアンを使うことで、
ゴルフが楽になるのです。
ダウンブローに打たなくていい
飛び系アイアンは、
ソールが厚いので、
ダウンブローに打つ必要がありません。
上級者は、
ダウンブローに打つことで、
ロフトを立てて飛距離を出しています。
通常のアイアンは、
ロフトが寝ているため、
ダウンブローに打って、
ロフトを立てて打たないと、
飛ばすのが難しいクラブだからです。
しかし、初中級者は、
なかなかダウンブローに打てません。
そのために設計されたのが、
飛び系アイアンです。
もともとロフトが立っているので、
飛ばすための難しい技術が必要ありません。
飛び系アイアンのデメリット

飛び系アイアンは、
- 長いクラブは上がりにくい
- ウェッジとの飛距離の差が大きい
- 打感が良くない
というデメリットがあります。
長いクラブは上がりにくい
飛び系アイアンは、
低重心設計なのですが、
通常の番手よりロフトが立っています。
そのため、長いクラブは
球が上がりにくいかもしれません。
それによって、
7番アイアン以上の番手で、
飛距離があまり変わらなくなる
ということが起こるかも。
例えば、5番アイアンのロフトは、
通常25°ですが、
飛び系アイアンになると、
21°前後まで立ってきます。
いくら低重心でも、
ヘッドスピードが遅いと、
上がりにくいかもしれません。
21°の低重心といえば、
4番のユーティリティを想像すると、
わかりやすいかもしれません。
21°のユーティリティーで
球が上がらないと、
5番アイアンでも
球が上がりません。
6番アイアンからのモデルもあるので、
購入するときは、
番手ごとのロフト角も参考にしてください。
ウェッジとの飛距離の差が大きい
飛び系アイアンは、
短いクラブのロフトも立っています。
例えば、ピッチングウェッジのロフトは、
9番アイアンくらいのロフトです。
実際、飛び系のピッチングウェッジは、
9番アイアンと思ってもいいと思います。
そのため、アプローチウェッジとの
飛距離の差が大きくなります。
ピッチングウェッジのロフトが、
44°だとすると、
その下のウェッジが52°の場合、
2番手の差ができてしまいます。
飛距離の差にして20ヤードです。
そうならないようにするには、
ピッチングウェッジと52°の間に、
もう1本必要です。
飛び系アイアンを購入するときは、
一番短いクラブの
ロフト角を確認しておく必要があります。
9番 40°
PW 44°
ウェッジ 48°,52°,56°
というように、
9番アイアン、ピッチングウェッジと
それ以下のウェッジのロフト角が、
等間隔になるセッティングにすれば、
番手間の飛距離も等間隔に近くなります。
ピッチングウェッジの
代わりに使うウェッジは、
48°前後のウェッジが
販売されています。
番手間距離が気になる人は、
バッグに入れておくことを
おすすめします。
打感が良くない
飛距離に特化した設計のクラブは、
ボールの初速を速くするため、
球離れが早いモデルもあります。
そのため、フェースにボールが乗る、
という感触が得られにくいのが、
飛び系アイアンのデメリットです。
感触が良くないのに、
球はまっすぐ飛んでいくため、
違和感を感じる人もいるかもしれません。
なので、打感を重視する人は、
飛び系アイアンを嫌う傾向にあります。
また、球離れが早いということは、
ボールに接触する時間が短いということで、
ボールに回転がかかりにくくなります。
そのため、ボールを曲げたいときに
曲がらなかったり、
グリーン上で止まりにくかったりします。
しかし、
ボールを曲げて打ちたいという人には、
ヘッド素材に軟鉄鍛造が
使われているアイアンがあります。
軟鉄鍛造とは、柔らかい素材で、
ヘッドとボールとの接触時間が
長くなる素材です。
ステンレス素材に比べて、
ボールの食いつきを感じることができて、
スピンもかかりやすくなります。
打感を重視する人は、
軟鉄鍛造モデルがおすすめです。
飛び系アイアンはユーティリティー代わりになる?

飛び系アイアンは、
通常のアイアンの同じ番手より、
飛距離が1~2番手出るクラブです。
さらに、低重心設計で
球が上がりやすくなっています。
そのため、飛び系アイアンを
ユーティリティー代わりに使用している
プロもいるようです。
例えば、岩井明愛選手は、
通常のアイアン、
EZONE CB511 フォージド、
5~PWを使用し、
飛び系アイアン、
EZONE GT、6Iを入れています。
さらに、コースによって、
飛び系アイアン5Iか5Wの
どちらかを入れるようです。
このように、飛び系アイアンを
ユーティリティー代わりに
使用するのはアリです。
しかし、岩井明愛選手は、
平均飛距離250ヤードを超える
パワーヒッターです。
飛び系アイアンは
ユーティリティーほど球が上がらないため、
使いこなすにはある程度の
ヘッドスピードが必要になります。
ヘッドスピードが遅い人が
このセッティングにすると、
思ったほど飛距離が出ない
可能性があります。
そのため、飛距離に自身のない人は、
ウッド系のユーティリティーや、
7番や9番ウッドなどを
使うことをおすすめします。
飛び系アイアンが合う人

飛び系アイアンが合う人は、
- アイアンが飛ばない人
- ミドルアイアン以上の飛距離がほとんど変わらない人
- アイアンの飛距離が不安定な人
- ヘッドスピードが遅い人
- ダウンブローに打てない人
飛び系アイアンが合う人は、
アイアンが苦手な人や、
ヘッドスピードが遅くて
ミドルアイアンの飛距離が出ない人です。
同じ飛距離でも
1番手短いクラブで打てるため、
通常のアイアンでは
グリーンに乗せられなかった距離が、
飛び系アイアンで
乗せられるようになります。
ただし、5番アイアンや6番アイアンは、
通常よりもロフトが立っているため、
球が上がらずに
飛距離が出ないかもしれません。
飛び系アイアンと通常アイアンで、
飛距離があまり変わらない、
ということも考えられます。
購入する際は、ロフト角を確認して、
球が上げられるクラブかどうかを
確認してください。
飛び系アイアンが合わない人

飛び系アイアンが合わない人は、
- 打感にこだわる人
- ダウンブローに打つ人
- ボールを曲げて打ちたい人
飛び系アイアンは、
飛距離に特化した設計がされているため、
球離れが早く、
スピンがかかりにくいものが多いです。
そのため、
グリーン上で止まりにくかったり、
スライスやフックが
かかりにくいこともあります。
スライスをかけてグリーンに止めたい、
というショットが打てなくなるかも。
あるいは、
打感を嫌う人もいるかもしれません。
飛び系アイアンは、
ボールをコントロールして打ちたい人には、
合わないかもしれません。
そんな人には、
軟鉄鍛造の飛び系アイアンが
おすすめです。
軟鉄鍛造なら、
クラブヘッドの素材が柔らかいため、
ボールとの接触時間が長くなり、
スピンもかけやすくなります。
まとめ
この記事では、
飛び系アイアンのメリット、
デメリットについてお伝えしました。
飛び系アイアンのメリットは、
- 通常のアイアンより1~2番手飛距離が出る
- スイートスポットが広い
- ダウンブローに打たなくていい
今まで7番アイアンで打っていた距離を、
9番アイアンで打てたら、
ゴルフが楽になりますよね。
通常のアイアンより飛距離が出ることで、
今まで苦労していた距離を、
楽に飛ばすことができるのがメリットです。
一方、飛び系アイアンのデメリットは、
- 長いクラブはボールが上がりにくい
- ウェッジとの飛距離の差が大きくなる
- 打感が良くない
飛び系アイアンは、
通常よりロフトが立っているため、
ヘッドスピードが遅い人は、
長いクラブで
飛距離が出ないかもしれません。
その場合は、
ユーティリティーやFWを入れて、
長いアイアンは
使用しないようにしてみてください。
また、ピッチングウェッジのロフト角が
9番アイアン並みに立っているため、
ウェッジとのギャップが大きくなります。
その場合は、ピッチングウェッジの
代わりのウェッジが必要になります。
さらに、モデルによっては、
球離れが早くなっていて、
打感を気にする人は、
好きになれないかもしれません。
その場合は、
軟鉄鍛造の飛び系アイアンがあります。
購入する際に後悔しないように、
今のクラブと飛び系アイアンのロフト角は、
確認しておくことをおすすめします。
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