ゴルフ好きなら、
54ビジョンという言葉を、
聞いたことがあると思います。
ゴルフのスコア、
18ホールで54を目標に練習をする、
という考え方です。
18ホールで54というと、
すべてのホールで
バーディーを取ることになります。
あり得ないですよね。
でも、全ホールで
バーディーが取れるように考えることで、
何か違った世界が見えるかもしれません。
例えば、
ボールを打つときの集中力が上がり、
ナイスショットを連発できるかも。
90を切って満足していた人も、
もっと上のスコアを
目指せるかもしれません。
そんな、限界を突破できる
ポテンシャルを秘めた考え方が、
54ビジョンなのです。
この記事は、
スウェーデンナショナルチームの
ヘッドコーチを努めた
ピア・ニールソン著書、
「ゴルフ54ビジョン」
という本を参考にしています。
ピア・ニールソン氏は、
当時弱小だったスウェーデンのゴルフ界から、
リサロッテ・ノイマンや
アニカ・ソレンスタムなどの、
世界的な選手を排出した名コーチです。
「54を目指そう」というと、
アマチュアには無縁の世界だ、
と思うかもしれません。
でも、考え方は、
プロもアマチュアも同じです。
我々アマチュアにも参考になることが、
書いてあります。
この本にも書かれていますが、
目標とするスコアは、
人によって違います。
例えば、アベレージゴルファーなら、
80ビジョンでも構わないと思います。
でも、ちょっと無理かな?
と思うスコアを
目標にするのがいいと思います。
この記事では、
私が「これは参考になるな」
という部分を抜粋して、
まとめてみました。
54ビジョンとは
54ビジョンとは、
文字通りスコア54を目指す考え方です。
すべてのホールでバーディー、
つまり18アンダーを目指す
という考え方です。
かつての世界の最強プレーヤー、
アニカソレンスタムのコーチ、
ピアニールソン氏が提唱しました。
この考え方は、
かつての宮里藍プロが
実践していたことで知られています。
今でも笹生優花プロなどが
実践しています。
ゴルフで18ホールを54でホールアウトする?
そんなこと無理に決まっている。
そう思う人がほとんどだと思います。
でも、大切なのは、限界を決めないこと。
できないと思った時点で、
上達はありません。
54ビジョンとは、
18ホールすべてバーディーを取るために、
必要なスコアメイクの方法を考えて、
実践することです。
技術面だけでなく、
精神面の細かいところまで、
考えて実践しています。
例えば、この本の中に、
OB杭は「あって無いようなもの」
として無視する、
という言葉があります。
我々、アマチュアなら、
どうしても気にしちゃいますよね。
狭いホールなら始めから
短いクラブを持つかもしれません。
それも、間違っていないですが、
それでは成長はないということです。
いつものようにプレショットルーティンをし、
平常心で打つ、
これが54を目指すのに必要だから。
もし、失敗しても、
狙った方向に飛ばないのは、
何か理由があるはずです。
そこを追及していくのが、
54ビジョンの考え方の基礎だと思います。
最近思うんですが、
プロの試合を見ていて、
60とか61などの凄いスコアが
どんどん出ているようです。
予選のカットラインも、
アンダーパーが普通になっています。
これは、道具の進化もあると思いまずが、
54ビジョンの考え方を
実践しているプロゴルファーが
増えたからかもしれません。
あなたも、
スコア90を切って満足していませんか?
もしかしたら、
もっといいスコアを狙えるかもしれません。
この本に書かれた練習法や、
考え方をあなたのものと照らし合わせれば、
何か上達のヒントが掴めるでしょう。
できないと思った時点で可能性を摘み取っている
54のスコアを出すことは夢のまた夢、
と思うかもしれませんが、
可能性はゼロではありません。
例えば、自分のホームコースで、
各ホールのベストスコアを集めたら
いくつになりますか?
とこの本には書いてあります。
確かに、すべてのホールで
バーディーを取ったことがあれば、
可能性ゼロではありませんね。
各ホールのベストスコアをかき集めれば、
54が達成できるかもしれません。
大切なのは、
無理だと決めつけないことです。
このことは、スコアだけでなく、
技術面でも同じことが言えると思います。
例えば、グリーンを狙うショット。
そこで、とりあえずグリーンに乗せようと思うか、
どうしたら寄せられるかなと思うかで、
その後の上達具合も変わってくると思います。
「乗せて2パットだな」
と思っていませんか?
ピンそばに寄せようと思うと、
打ち方も変わってくると思うんです。
たとえ、そのショットが打てなかったとしても、
その後練習することにより、
次は寄せワンが取れるかもしれません。
「乗せるだけでいい」
と思ってピンに寄るのが偶然です。
「寄せよう」
と思ってピンに寄るのが実力です。
実力を付けたいなら、
ピンに寄せる練習をすべきですね。
54ビジョンで大切な考え方は、
無理だと思わずにまずやってみること。
やろうとしなければ、
成長はありません。
ゴルフ界特有の奇妙な常識を変える
この本には、
「ゴルフ界特有の奇妙な常識があり、
それを変えていく必要がある」
と言っています。
その中で、
私が大切だと思ったことは、
練習場とコースでは環境が全く違うこと。
コースでは
平らな場所はほとんどないのに、
練習では平らなライからしか打ちません。
テニスやバスケットボールなど、
ほとんどのスポーツは、
実戦と練習は同じ環境で行います。
「それだけに、ゴルフには
スコアリングナレッジが必要になる、」
とこの本には書いてあるのです。
スコアリングナレッジとは、
スコアメイクのための知識のことです。
練習場でいいショットが打てても、
どれだけ球数を打っても
スコアがいつもと変わらないのは、
スコアリングナレッジがないからだそうです。
例えば、
練習場でボールを打つように、
コースで同じような打ち方をしていますか?
練習場では球数をこなすために、
プレショットルーティンも行わず、
漠然と打っている人が
ほとんどだと思います。
実際、ターゲットを設定して練習すると、
打ち方も変わってきます。
スイングもコンパクトになり、
ミート重視のスイングになります。
目いっぱい振ると
ボールが飛んで気持ちいいですが、
それでターゲットにボールを運ぶことは
難しいと思います。
あるいは、パター練習のとき、
同じラインから、
ボールを2~3個連続して
打っていませんか?
コースでは、
同じラインから打てることはありません。
2~3個ボールを打って、
たまたま入るのは偶然です。
1個のボールでラインを読み、
狙った場所に打って入ったパットは
実力のパットです。
やはり、スコアアップしたいなら、
練習場でもなるべく実戦と同じ環境を作って
練習すべきです。
実戦と同じ環境で打ったショットが、
真の実力のショットだと思います。
このように、周りの人がそうだから、
といった常識的なことは、
疑って見た方がいいです。
コースでいいスコアを出すためには何が必要か、
ということを考えることが大切です。
1チップ1パットを狙う練習をする
あなたは、
普段アプローチ練習を
どのくらいやっていますか?
もちろんショット練習も大切ですが、
スコアの半分以上は
100ヤード以内のショットです。
ショートゲームを磨けば、
大幅なスコアアップが見込めます。
私も、アプローチ練習はしていますが、
この本に書かれているのを読んで、
目から鱗でした。
それは、
- 異なる10箇所のライから1チップ1パットを狙う
- ボールは1個だけ
私は、何となく
ターゲットを狙った練習をしていましたが、
なるほどと思いました、
確かに、ラウンドでは1発勝負です。
毎回違う条件からアプローチしなくてはいけません。
条件が変われば、
打ち方も変わってくる。
「とてもシンプルな考え方だな」、
と思いました。
実際やってみると、
1チップ1パットはなかなかできません。
これが、自分の実力なんだ、
ということがわかります。
この練習で、
1チップ1パットの回数を増やせば、
アプローチの技術も上がります。
アイデア次第で練習が楽しくなる
「練習が楽しくないのは、
アイデアがないからだ」、
とこの本には書いてあります。
練習がつまらない人は、
スコアやスイング理論で、
がんじがらめになっている人だと思います。
いいスコアを出すには、
真っすぐ飛ばさなければいけない。
ミスが許されない。
でも、真っすぐ飛ばない。
そんな考えで練習していませんか?
この本には、
「想像力を働かせて、
クリエイティブなショットを
打つことの方が楽しいし、
そのことこそスコアメイクにつながる」
と書いてあります。
クリエイティブというと
難しく感じるかもしれません。
簡単に言うと、
今までやったことのない
ショットをやってみよう、
ということです。
例えば、SWで低い球を打ったり、
高い球を打ったりする練習です。
ボールの高さをコントロールするには、
構えもボールの位置も違います。
一度、ボールの高さを、
極限まで高くしたり、
低くしたりする練習を
してみてはいかがですか?
アプローチで悩んでいる人は、
ロブショットにトライしてみたり、
クラブを目いっぱい短く持って
ショットする練習もいいかもしれません。
何か、アプローチ上達のヒントが
つかめるかもしれませんよ。
また、スライスで悩んでいる人は、
フックの練習をするのもいいと思います。
思いっきりフックをかけて、
どれだけ曲がるか挑戦してみるのも
良い練習だと思います。
あるいは、あえてスライスをかけて、
ターゲットを狙う練習もいいでしょう。
同じスイングばかり練習していても、
なかなか上手くいかないと思います。
いろいろ考えて、
いままでと全く違う打ち方をすると、
そこから上達のヒントが
掴めるかもしれません。
まとめ
この記事では、ピア・ニールソン氏の、
「ゴルフ54ビジョン」という本の中で、
アマチュアの我々でも
参考になりそうな部分を
抜粋してお伝えしました。
54ビジョンというと、
「プロだけの考え方なんじゃないか?」
と思うかもしれません。
でも、我々アマチュアでも、
参考にできる部分はたくさんあります。
54ビジョンの考え方や練習方法は、
シンプルだけど、なるほどその通りだな、
と思えます。
ゴルフで伸び悩んでいる人は、
なるべく実戦に近い練習をしてみると、
上達のヒントが掴めるかもしれません。
この本には、他にもスコアアップのための
技術的なことやメンタル的なことが、
たくさん書いてあります。
この本に書いてあることを、
1つでも参考にして取り入れれば、
それだけで上達できそうです。
「ゴルフ54ビジョン」は、
今でも古本として売られているようです。
良ければ購入して、
参考にしてみてはいかがでしょうか?
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